新年はフランスの伝統菓子ガレットデロワを楽しもう!

フランス

ガレットデロワってどんなお菓子?

ケーキスタンドに乗せられたガレットデロワと金紙で出来た王冠。

フランス伝統の焼き菓子

ガレットデロワとは、アーモンドクリームを織り込みパイ生地で包んで焼き上げた、シンプルなフランスの伝統菓子です。サクサクのパイ生地と、しっとり濃厚なアーモンドクリームの組み合わせが美味しく、ついつい食べ進めてしまいます。フェーヴが入っているのが特徴で、ガレットデロワの人気が高い理由の1つです。

当たりくじのようなフェーヴが入っている

カットされたガレットデロワの上にネコの形をしたフェーヴ

フェーヴ(feve)とは、ガレットデロワに入っている陶器製の小さな人形のことです。元々はそら豆を使っていましたが、1847年にフランスのお菓子屋さんが、ドイツのマイセン製の陶器の人形を使ったことから陶器製が広がりました。バリエーションが豊富で、子供が喜ぶ機関車や王冠や食べ物をモチーフにしたものなど様々で、フェーヴのコレクターもいるほどです。

切り分けられたガレットデロワにフェーヴが入っていた人は、その日の主役となり、その幸運は1年続くとされています。この当たりくじ付きの行事の起源は古代ローマ時代と古く、庶民に定着するきっかけとなったのは、時代が変わり11世紀頃。教会の次期責任者を決める時にパンにコインを入れてくじ引きをす習慣があり、それがやがて民衆に広がっていったとされています【1】。

現在では誤飲防止として、代わりにアーモンドを入れ、陶器製のフェーヴは別添えするということが多いようです。お年寄りや小さなお子様がいるご家庭でも安心して食べられますね。

エピファニー(1月6日)の特別のお菓子

元々ガレットデロワは1月6日、エピファニー(顕現祭)に食べられていました。エピファニーとはキリスト教の祝祭日の一つで、生まれたばかりのイエス・キリストを東方の三博士が訪ねた日とされています。ガレット・デ・ロワはフランス語で「Galette des rois」と書き、「Galette」は円型のお菓子、「rois」は王様の意味です。日本語に直訳すると「王様のお菓子」になりますが、ここでの王様は当方の三博士を指しており、エピファニーにふさわしいお菓子となっています。

最近ではエピファニーの特別なお菓子という宗教的な意味合いは薄れ、新年のお祝いに食べるお菓子として1月中はケーキ屋さんで販売されています。1月中はガレットデロワを求め、様々な店を渡り歩くというガレットデロワ好きもいるというほど愛されているお菓子です。

ガレットデロワの食べ方

ガレットデロワがこんなにも愛されるのは、やはりフェーヴの存在が大きいのではないでしょうか?先述しましたが、フェーヴは当たりくじのようなも。日本で神社にお参りした時にくじを引くように、フランスではガレットデロワで幸運を願うのかもしれません。

フランスでは家族や友人が集まる時に食べられることが多く、その中で最年少の子供がテーブルの下に入り、誰にどのピースを配るのか決めるのが習わし。フェーヴが当たった人は紙でできた王冠をかぶり、その日の主役として振る舞います。

また、フェーヴが当たった人が男性なら女性を、女性なら男性をと、もう一人特別な人を選ぶことができるため、意中の人がいれば選ぶこともあるそう【2】。フランス人にとっては新年に家族が集まる時の特別なお菓子であるだけでなく、青春の思い出が詰まったパイでもあるようです。

通販で楽しむ人気のガレットデロワ

さて、ガレットデロワが食べたくなって来たところで、ガレットデロワを早速食べてみましょう。まずは通販できる人気のガレットを3品ご紹介します。

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神戸にある人気パティスリー「ラトリエ ドゥ マッサ」。フランスの三ツ星レストランや老舗「ラデュレ」での勤務経験があるオーナーシェフ上田真嗣氏の作るガレットデロワ。フランス伝統菓子の魅力や文化を伝える「クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」のメンバーでもあり、本場の味を楽しめます。こちらは婦人画報オリジナルに作られており、フランス産紙製の王冠と、オリジナルフェーヴ付きで特別感があります。お年賀としても喜ばれます。

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パティシエのエリート集団「ルレ・デセール」の名誉会長を務めるフレデリック・カッセルのガレット。世界最高峰のパティシエが作る本場のガレットデロワを堪能できます。伝統的な「ガレット・デ・ロワ トラディショネル」に加え、ショコラ風味の「ガレット・デ・ロワ ノワ」もあり、どちらを選ぼうか迷ってしまいます。

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感想(64件)

最後はパティシエ・シマ のガレット・デ・ロワです。日本の風土に合わせたレシピで、小麦粉とバター、ラムの香りが香る一品。美しい表面の模様もパティシエの技術の高さを感じられます。楽天で購入できる手軽さも嬉しいですね。

手作りで楽しむガレットデロワ

おすすめレシピ3選

もっと手軽に楽しみたいという方におすすめのレシピを2つご紹介します。

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ドイツ在住のパティシエが作るレシピサイト「CHICCA FOOD」からのご紹介です。動画があるので成型方法もわかりやすいので1度は見てほしいレシピ。表面の放射線状の模様を美しく付けていく部分は見ているだけで楽しいです。

ガレット・デ・ロワのレシピ【60分】|株式会社ニップン
パイを丸く切り抜く際、15cmのボウルや、ケーキ型にあてて切るときれいに出来上がります。フランスでは新年のお祝いに欠かせない伝統菓子。クリームの中にフェーブ(陶製のお人形など)を入れて焼き、切り分けたガレットから誰にあたるのかを楽しみます。フェーブに代わりに、アーモンドなどの粒を入れても良いでしょう。

製粉会社のニップンのレシピです。シンプルな材料とレシピで「難しそう」というハードルが下がり、取り掛かりやすいです。初めて作る方は成型方法などを他サイトで確認してから作り出すと迷わず作れますよ。

王冠とフェーヴがあれば気分もあがる!

せっかくガレットデロワを作るのなら、王冠とフェーヴも用意してみましょう!購入できる通販サイトをご紹介します。

フェーヴ販売 - 日本最大!陶器小物雑貨通販のフェーブなつじかん
フェーブ (Feve) はフランスのお菓子ガレットデロワで人気の3cmほどの陶器製の可愛いミニチュア。幸運をもたらすと言い伝えられるフェーヴをインテリア置物としてコレクションしてみませんか? あなたのお気に入りのフェーヴを探してみてくださいね!

こちらは大阪にあるフランス直輸入のフェーヴ専門店。見ているだけで楽しくなるような様々なデザインのフェーヴが販売されています。紙製の王冠も売られているので一緒に購入することができます。

ガレットデロワ 王冠 ノルディア Nordia 差し込み式 フランス

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感想(0件)

定番の紙の王冠です。ガレットデロワと一緒に出せば盛り上がること間違いなし!

ガレットデロワを作ってみた感想

材料や作り方はニップンレシピで、成形は「CHICCA FOOD」と、上記で紹介した2つのレシピを参考に、ガレットデロワを作って見ました。

パイシートを使ったため、工程も少なく簡単に感じましたが、成形は戸惑いました。ガレットデロワはフランスのM.O.F.(フランス最優秀技術者)検定試験の課題にもなっており、作り手の個性や技術力が表れると言われるのがよくわかるほど難しい。

ここは練習と、割り切って楽しむか、簡単な柄にしてみるのもいいかもしれません。

ガレットデロワの模様は、放射線状に切れ込みを入れた「太陽」(生命力)、「月桂樹」(勝利)、「ひまわり」(栄光)、「小麦」(五穀豊穣)と4つの意味を持つ模様があります。

私は無謀にも「太陽」に挑戦し、不細工なガレットデロワになってしまいましたが、娘たちには大好評!万人受けする味なので、ぜひ作ってみてくださいね。

まとめ

フランスの伝統的な焼き菓子、ガレットデロワはその素朴な味わいとフェーヴで人気のお菓子です。新年のお祝いで家族や友人が集まる時に食べれば盛り上がりますよ!

参照URL、参照文献
  1. https://www.galettedesrois.org/galette/
  2. https://note.com/etre1018/n/n2ca94b8e9717?magazine_key=mddafe83f2514

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