【パンプキンパイ】魅惑のスパイスで病みつきになるアメリカ家庭の味

秋の代表的な食材、かぼちゃ。日本でも9月に入ると、かぼちゃのお惣菜やお菓子がスーパーに並び始めますよね。かぼちゃのモンブランや、かぼちゃ餡のお菓子など、秋のスイーツには欠かせません。でも、かぼちゃが苦手なお子さんって、結構いませんか？そこで、今回は、かぼちゃ嫌いなわが家の娘たちも夢中になった、アメリカのパンプキンパイをご紹介します。

アメリカのパンプキンパイってどんな味？

「パンプキンパイ」というと、どんなお菓子を想像しますか？パン屋さんによくある、四角いパリパリのアップルパイの中身が、かぼちゃに変わったものでしょうか？

今回ご紹介するアメリカのパンプキンパイは、パン屋さんのパンプキンパイと見た目は全く違うものです。
パイと言っても、タルトのような見た目で、サクッホロッ食感のパイ生地に、クリーミーなかぼちゃフィリングを流して焼き上げたお菓子です。

一口食べると、しっとりとした甘さのかぼちゃフィリングとサクホロなパイ生地とのコントラストが楽しめます。そして、なんといっても口に広がるスパイシーな香りが特徴的。

「スパイス」と聞くと、子どもが嫌がることも多いのですが、我が家の娘たちは大好きに。そして本場アメリカでも人気で、秋になるとスパイスの香りが懐かしくなり、無性にパンプキンパイが食べたくなるだとか。

魅惑のスパイスで中毒的に食べたくなる味

記憶を呼び起こすパンプキンパイミックス

パンプキンパイに入れるスパイスは、ジンジャーパウダー、シナモン、クローブの3種類が基本。黄色いかぼちゃフィリングが茶色になるくらい、たっぷり入れるのが本場流で、一口食べるとエキゾチックでスパイシーな味わいが口に広がります。
五感を使うと記憶に残りやすいといわれ、懐かしい香りをかぐと昔の情景が思い出されることがありますよね。そんな記憶が思い出されるからなのか、感謝祭の時期になると定番のパンプキンパイが無性に食べたくなる方も多いそう。
感謝祭の日に家族が集まって食べた、楽しい思い出を呼び起こす魅惑のスパイスなのかもしれません。

練り込みパイ生地で軽い食感

アメリカのパンプキンパイに使われるパイ生地は、「練り込みパイ生地」と言われ、小麦粉にサイコロ状のバターをもみ込み、すりつぶしながら作る甘みのないパイ生地です。フランス菓子の「パート・ブリゼ」も同じく「練り込みパイ生地」ですが、卵黄が入っていないアメリカンパイ（練り込みパイ生地）の方が、ホロホロとした食感を感じやすくなります。

「アメリカンパイ」と聞くと、甘～い・がっつりとしたパイを想像しますが、この軽い食感のおかげか軽く、ペロリと平らげることができます。

ハロウィン？感謝祭？いつ食べるの？

収穫時期である秋に食べられることの多いパンプキンパイですが、特にパンプキンパイを食べる行事はあるのでしょうか？
かぼちゃといえば、ハロウィンを連想しますよね。でも、アメリカのハロウィンではパンプキンパイを食べる習慣はなく、前述した感謝祭の日（11月の第4木曜）に七面鳥と共に食べます。

「感謝祭」は日本では馴染みがありませんが、アメリカで400年以上もの歴史がある行事です。
ヨーロッパの人たちがアメリカに移住をし始めた時代、新天地で生活を始めたイギリスの清教徒が、初めて作物が収穫できた感謝の気持ちを神にささげたのが感謝祭の始まり。

当時の感謝祭では、現地で獲れた七面鳥と、収穫したばかりのかぼちゃを食べることが多く、今日にもその習慣が残っているというわけです。

本場アメリカンなパンプキンパイレシピ

さて、ここからはパンプキンパイレシピのご紹介です。
【材料（21cmのタルト型1台分）】

【作り方】
＜下準備＞
1、バターは1.5cm角に切り、冷蔵庫で冷やしておく。
2、材料は全て冷蔵庫に入れて冷やしておく。
3、型に薄くバターを塗り、小麦粉をまぶす。余分な粉は、はたき落とす。
4、オーブンを200℃に予熱する。
＜生地を作る＞
1、ボウルに薄力粉・強力粉・砂糖・塩を合わせてふるい入れる。
2、1にバターを入れ、粉をかけながら指でつぶしたり、手をすり合わせたりしながら、バターが米粒～あずき大の大きさになるまで混ぜ合わせる。（フードプロセッサーを使うと早い）

3、植物油を加え、混ぜ合わせたら、冷水を入れてさっくりと混ぜ合わせる。ぼそぼそした状態でOKです。ひとまとめにまとめ、ラップに包み1以上時間ほど休ませる。

4、台の上に3を置き、ラップを広げる。打ち粉をまぶしためん棒で3mm厚さに丸く、型より一回り大きく伸ばし、型に敷き詰める。生地が柔らかいため、この時、型をひっくり返して生地の上に置き、生地と型をラップごとひっくり返すと敷き詰めやすい。

5、フォークで空気穴をあける。

6、生地を敷き詰めた型にアルミをしき、重しをのせる。タルト専用の重しがなければ小豆などの豆類でも代用可能。
7、200℃に温めたオーブンで8分、重しを取ってさらに13分焼く。

＜フィリングを作る＞
①、皮をむき、一口大に切ったかぼちゃを耐熱容器にならべてふんわりとラップをし、600Wのレンジで3分30秒、柔らかくなるまで加熱する。レンジによって加熱時間を調節する。
②、1を熱いうちに裏ごしし、砂糖、塩、卵、生クリーム・牛乳、A）のスパイス類を加え、その都度よく混ぜ合わせる。

③、熱のとれた7の生地に流し入れ、170℃に温めたオーブンで43分焼く。真ん中を竹串で刺して、何もついてこなければ出来上がり。

家族の感想

我が家の娘たちには大好評だった、このパンプキンパイ。もぐパパにはスパイスの香りが強すぎると不評でした・・・。ただ、何度か食べるうちに、「あれ？なんか美味しくなってきた！？」といい、おかわりをするまでに。やはりスパイスが効いたお菓子にはある程度慣れが必要なようです。
スパイスが元々苦手という方は、量を調整しながら作ってみてくださいね。

まとめ

アメリカのパンプキンパイは、スパイスたっぷりの魅惑的な香り。感謝祭の行事食としても食べられており、秋になるとどうしても食べたくなる家庭の味でした。

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